家庭教育の重要性
家庭教育について
「子供は親の背中を見て育つ」と昔から言われていますが、これは脳科学的にも分析されていて、育ちの7割は親の姿を見ながら身につけてしまうということが分かっています。
保育園でもいろいろな経験を通して、たくさんのことを身につけさせてあげたいと日々保育士が愛情と技術をもって様々な関わりをしていますが、ご家庭の影響力が圧倒的で保育士は自分の無力さを感じてしまうこともしばしば・・・
乳幼児期は一生の基礎基本ができる(できてしまう)時期であると同時に、『最高の伸ばしどき』であることをぜひ知っていただきたいと思います。
ここから書いてあることはあまり世間一般に広く知られていませんが、これを知っているご家庭はお子さんをグングン伸ばしています。
日本の教育に関する基本的な考えや教育制度に関する基本事項を定めた法律である「教育基本法」においてはこのように定められています。
父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。
簡単にまとめると、基本的生活習慣はご家庭での教育において身につけさせることが法律によって決められているということです。
乳幼児期に身につける基本的生活習慣は主に次の5つです。
- 食事(スプーンやフォーク、箸の使い方、食べ方)
- 睡眠(早寝早起き、規則正しい睡眠リズム)
- 排泄(オムツからパンツへの移行。トイレでの排泄)
- 着脱衣(服や履物を自分で脱ぎ着できる)
- 清潔(手洗いや入浴、身体の衛生)
まずはこれらをご家庭で始めていくことが必要になります。
「じゃあ園では何もしてくれないのか?」と思ってしまうかもしれませんが、ご家庭だけでは大変なことも園は分かっています。
ですから園でもちゃんとお子さんの成長を支援する役割があります。
それが次の項目に書いてあります「ご家庭での教育を支援する」という役割になります。
保育園の役割として
教育基本法において上記の家庭での役割が定められていますが、保育園の役割は次のように定められています。
国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない。
園ではご家庭での家庭教育が十分に行われるように最大限の支援をしていきます。
困ったことはぜひ園(担任)に相談して上手に”一緒に”伸ばしていきましょう。
保育園は一緒に子育てをする最良のパートナーです。
そして、園では”最高の伸ばしどき”のお子さんの成長を支援するために、ご家庭ではなかなか経験させてあげることが難しい集団での生活、年上・年下との関わり、運動や音楽の教育、園外保育での自然体験など様々な経験や体験を通して成長の支援をしていきます。
参考に
このような項目を記事にするのは悩みましたが、あえて「こうならないで欲しい」という願いを込めて掲載することにしました。
これも長年の経験上、残念な園の利用※が幼児期の育児の難しさと、小学校〜中学校〜高校での学生としての姿、思春期や反抗期の子育てや親子関係の困難、成人以降の生活が望ましくない姿につながっていることを見てきたものになります。
※残念な園の利用方法がすべてではありませんが、要因の一つであると感じていること。
このページの冒頭に書いてあります「育ちの7割は親の姿を見ながら身につけてしまう」ということを前提にご覧ください。
- 言葉遣いの悪い親の子は、言葉遣いが悪くなります。
- だらしのない親の子は、だらしなくなりす。
- 基本的生活習慣の教育を園に任せっぱなしの家の子は、基本的生活習慣がきちんと身につきません。
(当園では家庭でやらない教育は園でも支援しません) - 子育てをスマホやタブレットに依存しているご家庭の子は、協調性がなく他児との関わりがうまくいかず、内にこもるか、逆に攻撃的であったりキレやすくなります。
細かいことまで書き出すとキリがありませんが、要はシンプルに「大人として良くないな」と思ったり感じることは、そのまま子供に反映されます。
我が子に「こうなって欲しい」「こうあって欲しい」「こう育って欲しい」と思うのであれば、口うるさく言うのではなく”親がその姿を見せてあげれば良い”のです。
品のある親の子は品があります。
明るく笑顔の多い親の子は、明るく笑顔の多い子になります。
本が好きな親の子は、本が好きになります。
この記事が子育てと、上手な保育園の使い方の参考になれば幸いです。